LoqiRoam · 旅日記
影の行方を追う、本巣の午後
古墳の暗がりから食卓を経て、文殊の森の展望へ。土地の記憶と現在を影の濃淡でつなぐ旅。
糸貫を出て、まず船来山古墳群の出土品と復元石室を見た。展示室の暗がりを抜けると、外の光は思ったより白く、古い時間がまだ目の奥に残っていた。宗慶大塚古墳では、平地に残る墳丘と周濠跡の道をゆっくり歩く。大きな歴史は案外低い場所にあり、草の影のほうが輪郭を教えてくれる。近くの甘味処で焼けるものを待ち、さらに小柿のCAFE FLATでデリとスープの昼をとると、旅は遺跡から暮らしへ静かに転じた。午後は文殊の森へ上がり、展望台から平野を見返す。さっきまで一つずつ訪ねた場所が、光の中の小さな濃淡へ変わっていく。帰り道は木立の影に歩調を合わせ、見たものを急いで結論にしないまま、余韻を持って終えた。
この旅の足跡
- 船来山古墳群の出土品や復元石室を見られる館。土の中の時間を覗いたあと、外の光が急に薄く感じられた。
- 宗慶大塚古墳は岐阜県指定史跡で、公園には周濠跡の散策道もある。低い墳丘なのに、足元の影だけが妙に深い。
- 宗慶のさんらいずはケーキとカフェの店。古墳の近くでパンケーキの焼ける時間を待つと、遺跡の静けさが暮らしへ戻ってくる。
- 小柿のCAFE FLATは平日営業で、デリやもち麦入り野菜スープを組み合わせたランチがある。窓辺の明るさに肩の力が抜けた。
- 文殊の森公園には望郷の展望台があり、山の側から平野を見返せる。登るほど、さっきまで近かった影が地図の模様になる。
- 文殊の森の山道は木立の間に光が落ち、展望の下部からも町の気配が遠のく。最後は立ち止まる時間そのものを景色にした。