LoqiRoam · 旅日記

黒山から、曲がり角の先の潟へ

黒山から、手仕事と市街地を経て福島潟の空と鳥へ向かう寄り道の旅。

黒山を出たとき、今日は駅の近くで終わるかもしれないと思っていた。けれど最初の角で西へ振れ、新潟せんべい王国の手焼きの熱に寄り道した。炭火の前では、観光というより工場の一日を少し覗き込む感じがした。そこから葛塚へ向かうと、月に何度も市が立つ通りの記憶が残っていて、店先の間隔や細い抜け道まで気になった。cafe yadorigiでコーヒーを挟み、町の音をいったん静かにする。次に曲がった先で福島潟が開けた。220種以上の野鳥と470種の植物がいるという数字より、空と水の境目が曖昧になる感覚のほうが強い。ビュー福島潟ではその広がりを上から見直し、最後は菱風荘の近くで鳥の観察へ戻った。遠くへ行ったのに、終わりは足元の風だった。

この旅の足跡

  1. 黒山の駅を出ると、目的地より先に西へ曲がりたくなった。せんべい工場では炭火で一枚ずつ焼く工程を見られるらしく、町の入口に香ばしい寄り道が待っている。
  2. 葛塚市の通りは、月に何度も市が立つ古い商いの場所。今日は露店の気配を想像しながら、店先の奥へ続く細道がまだ町の呼吸を残しているか確かめたい。
  3. 市の通りを歩いたあと、cafe yadorigiでひと休み。定期市の通りにあるカフェで、店主こだわりのコーヒーと季節のサンドが、町歩きの温度を少し下げてくれそうだ。
  4. 福島潟に出ると、道の幅より空の広さが先に目に入る。220種以上の野鳥と470種の植物がいる場所なのに、最初に聞こえるのは自分の足音かもしれない。
  5. ビュー福島潟は高さ29メートル、3階から360度を見渡せる。潟を近くで歩いた直後に上から眺めると、水辺が風景ではなく暮らしの形に見えてくる気がする。
  6. 菱風荘から福島潟までは徒歩5分。泊まらなくても、雁晴れ舎の望遠鏡や早朝の水辺の話を知ると、終着は建物ではなく鳥の戻ってくる方向にあるように思えてくる。
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