LoqiRoam · 旅日記
水音、古い碑、牧場のジェラート
宿場の歴史、水辺と緑、牧場の味をつないだ上尾の小さな発見の旅。
上尾では、最初から大きな目的地を目指さず、駅の近くに残る時間の層を拾うことにした。氷川鍬神社では、宿場の総鎮守という落ち着いた佇まいの奥に、童子が神体を運んだ伝承や二賢堂の記憶があり、街の中心が急に昔話の舞台になった。文化センターを経て水上公園へ移ると、今度は人が水を楽しむために作った広い余白が現れた。そこから西へ向かい、丸山公園の池と木立、自然学習館の観察の視線に触れる。最後は榎本牧場。細い道の先で牛乳のジェラートを味わうと、歴史、景色、味という三つの小さな発見が一日の中でつながった。帰り道の上尾は、通り過ぎる街ではなく、寄り道に応えてくれる街に見えた。
この旅の足跡
- 境内の木立が駅から見えたという神社に来ると、街の中心にも宿場の時間が折り重なっている。童子が神体を運んだ伝承まで残るのが意外だった。
- 桜の名所として知られる文化センターは、劇場なのに街の季節感も受け止めている。華やかな催しがない日ほど、建物の静けさが気になった。
- 大きなレジャープールの歴史を持つ水上公園は、今は水面と空の余白を楽しむ場所に見える。海のない県で水を夢見た発想が面白い。
- 上尾丸山公園は水と緑の調和を掲げ、池や木立の間に人工の滝まである。大きな名所ではないのに、水音が歩幅を変えてくれた。
- 公園の中に自然学習館があり、遊ぶ場所と観察する場所が隣り合っている。どんぐりや身近な生き物を見直すと、街の自然が急に近くなる。
- 榎本牧場の名物は搾りたての牛乳を使うジェラート。細い道の先に牧場があるという少し不思議な到着で、最後に味覚の発見が加わった。