LoqiRoam · 旅日記
曲がるたび、町の年代がひとつずつ変わった
京島から東向島、鳩の街、東白鬚公園を経て隅田川神社へ。生活の記憶と水辺の広がりを、曲がり角ごとに拾う旅。
京成曳舟を出たときは、まだ駅の音が背中に残っていた。最初に入ったのは、銭湯の跡をカフェとして受け継いだ場所。そこで少し休むと、今日は有名な順に歩く必要はないと思えた。白鬚神社では951年から続く由緒と、住宅街の静かな日常が隣り合っていた。鳩の街通りでは、かつて約300店が並んだ商店街が、古い気配を残しながら今も変わろうとしている。路地の密度に慣れた頃、東白鬚公園で空が急に広がった。最後は隅田川神社へ。水神の森、浮島、隅田囃子という言葉を拾いながら、今日見た社寺も商店も公園も、みな水辺の町の別々の表情だったのだと気づいた。
この旅の足跡
- 京島の1010cafeは、かつての曳舟湯の跡にできたカフェ。駅から近いのに、銭湯の記憶を別の形で残しているのが面白い。ここで旅の速度を少しだけ落とした。
- 白鬚神社は951年に近江の白鬚大明神を勧請した社で、隅田川七福神では寿老神として崇められている。住宅街の中で、名前の古さが急に立ち上がる。
- 鳩の街通り商店街は、最盛期に約300店が並んだ地域密着の通り。昭和の気配を残しながら新しい方向も探していて、古い町が止まっていないことに気づく。
- 東白鬚公園は隅田川に沿って南北に細長く続く都立公園。密集した路地を歩いたあと、緑と空の幅が急に増えて、同じ墨田区とは思えない。
- 隅田川神社はかつて水神社と呼ばれ、水神の森や浮島の名でも知られた。境内には隅田囃子の活動も残るという。川のそばで、町の記憶が音まで持っている。