LoqiRoam · 旅日記

海を見て、記憶をたどり、島を見下ろす

野蒜の海から震災の記憶、土地の食、縄文の暮らし、大高森の眺望へ進む旅。

鹿島台を出たときは、駅の近くで小さな発見を拾うつもりだった。けれど道は海のほうへ気持ちを押し広げ、野蒜海岸では防波堤の先に広がる水面と島影に足が止まった。次に旧野蒜駅の場所にある震災復興伝承館を訪ねると、さっきまで明るく見えていた海に、失われた暮らしと戻ってきた時間が重なって見える。少し考え込んだところで、KIBOTCHAの食事が旅を日常へ戻してくれた。東松島の食材と、災害時にも役立つ食の工夫が同じ皿のそばにあるのが印象的だった。あおみなで特産品を眺め、里浜貝塚では海辺の暮らしの長さに驚き、最後は大高森へ。島々を見下ろしながら、今日集めた三つの発見は、海のひらけ方、町の記憶、誰かの暮らしの知恵だったと静かに思った。

この旅の足跡

  1. 野蒜海岸は防波堤の向こうに海が広がり、遠くの島影まで風にほどけて見えた。波の音は静かなのに、歩くほど景色が大きくなる。
  2. 旧野蒜駅の場所にある震災復興伝承館は、9時から17時まで開館。静かな駅跡を見ていると、線路が風景の記憶を運んでいたように感じた。
  3. KIBOTCHAの食事は東松島の海・山・畑の幸を使い、郷土料理や災害時の食の工夫も取り入れる。昼の香りに、土地の知恵まで混ざっていた。
  4. あおみなは奥松島の特産品を扱い、レンタサイクルの受付もある観光物産拠点。棚を眺めるだけで、海辺の暮らしが少し持ち帰れる気がした。
  5. 里浜貝塚は縄文時代の貝塚で、展望台から昔と変わらない海の景色を望める。足元の貝殻と水平線が、時間の長さを同時に見せてくれた。
  6. 大高森は松島四大観の壮観で、天気がよければ遠く福島県相馬地方まで見渡せる。登った先で島々が重なり、旅の三つ目の発見が景色になった。
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