LoqiRoam · 旅日記

路地の文字から、獅子の口、市場の朝へ

公園と小さなカフェで始まり、獅子殿、古社、市場、今宮戎へと、浪速の生活と信仰の層を歩いてつないだ。

芦原町を出て、まず西側の立葉町公園へ寄った。駅前の用事のための道だと思っていた景色に、広い空きと遊具の色があり、歩き始めの呼吸が整った。住宅地のcafe kobinaでは、知らない町の朝にホットサンドという具体的な目的が生まれた。そこから浪速公園へ戻ると、木陰が音を少し遠ざけてくれた。次に現れた難波八阪神社の獅子殿は、十二メートルの口を開けた舞台のようで、神社の想像を軽々と飛び越えてきた。南へ折れると、敷津松之宮と大国主神社では古い航海の伝承に銅像と歌碑が重なり、土地の記憶が一枚ではないことに気づいた。木津市場では約150店舗の商いを思い浮かべ、最後は今宮戎神社へ。正面のあと裏へ回ってドラを打つ習慣を知り、願い事には念押しが必要なのだと笑った。大きな名所を並べたというより、看板の一文から次の角を決め続けた散歩だった。

この旅の足跡

  1. 立葉町公園は広くて開放的で、桜の木もあるらしい。遊具の色が町の看板みたいに見え、ここで少し風を待ちたくなった。
  2. 芦原橋の住宅街に、朝から開く小さなcafe kobinaがある。ホットサンドの文字を見つけたら、知らない町で急に朝食の予定が生まれた。
  3. 浪速公園は駅前の建物に囲まれながら、歩く人の視線を少し遠くへ逃がしてくれる。木陰を探すだけで、町の音が一段低くなった。
  4. 難波八阪神社の獅子殿は高さ12メートル。目がライトで鼻がスピーカーという説明に、神社と舞台装置の境目はどこだろうと立ち止まった。
  5. 敷津松之宮と大国主神社は相殿で、境内には木津勘助の銅像と折口信夫の歌碑がある。神話だけでなく町の人の記憶も並んでいた。
  6. 木津市場は約150店舗が集まり、店は早朝から動いて11時ごろには閉まる。神社の静けさの次に魚や食材の気配を想像すると、町の温度が変わる。
  7. 今宮戎神社では正面のあと社殿の裏へ回ってドラを打つ習慣がある。屋根の工事中でも、お願いをもう一度念押しする発想が大阪らしくて楽しい。
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