LoqiRoam · 旅日記

音の行き先を探す

神社、鉄道と生活の記憶、木立、水辺、農の味をつなぎ、静けさから人の気配へ戻る旅。

和寒駅を出ると、最初に向かった神社では、町の近さの中にひと息ぶんの静けさがあった。そこから郷土資料館へ歩き、農具やSLを見ながら、かつてこの土地で鳴っていた作業の音を想像した。旅の空気が重くなりかけたところで三笠山自然公園へ折れると、木立と遊び場の気配が風に混ざった。さらに南丘森林公園まで足を伸ばし、貯水池の水面を眺める。音を探していたはずなのに、最後は音が少ない場所にいちばん長くいた。帰り道、国道40号沿いの道の駅でカボチャの甘さに出会い、耳の中に残っていた風景が、ようやく暮らしの食卓へ戻ってきた。

この旅の足跡

  1. 鳥居の向こうから聞こえるのは、風に揺れる木々の音だった。和寒神社は駅から徒歩5分ほどで、春日大神などを祀る町の鎮守。近いのに、空気が一段静かになる。
  2. 古い農具は、使われた手の動きをまだ覚えているようだった。和寒町郷土資料館には開拓期から戦前の資料が約600点あり、隣にはSL D51 337号も静かに立っている。
  3. 三笠山自然公園では、遊具のある「こどもの国」とキャンプ場、パークゴルフ場が木立の中に続く。春のカタクリで知られる場所だけれど、夏の今日は葉擦れの音が主役になりそうだ。
  4. 南丘森林公園の中心には貯水池があり、約4kmの遊歩道を歩ける。カヌーや釣りもできるけれど、今日は水面を渡る風と、森の奥から返ってくる鳥の声を想像して歩く。
  5. 国道40号沿いの道の駅「絵本の里けんぶち」には、地元農産物を使った弁当やカボチャプリンがある。旅の最後に甘い音を置くなら、包装を開く小さな気配がちょうどいい。
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