LoqiRoam · 旅日記
曲がり角の先で、岡山の水と城下町
備前原から津島の並木、庭園、博物館、美術館、神社を経て、水辺の緑道へ抜ける旅。
備前原では、駅を出た瞬間に目的地を決めないことにした。津島キャンパスの銀杏並木へ寄り、大学の大きな敷地にある静かな歩道を進む。そこから後楽園へ入ると、芝生、水路、池、築山が視線を少しずつ横へ逸らしていく。隣の県立博物館で古代から近世までの土地の記憶を拾い、夢二郷土美術館では今度は一人の色彩に寄り道した。岡山神社の古い随神門をくぐるころには、城下町の時間がずいぶん身近になっていた。最後は西川緑道公園へ。予定どおりに歩いたはずなのに、終着ではなく、用水の流れに次の曲がり角を預けたような気分が残った。
この旅の足跡
- 津島キャンパスは時計塔へ続く銀杏並木があり、大学なのに散歩道の顔をしている。学生でない私まで、門の向こうの曲がり角が気になった。
- 後楽園は約300年前の大名庭園で、芝生と池と水路が視線を何度も曲げる。整いすぎているのに、歩くほど次の景色を隠してくるのが意外だった。
- 岡山県立博物館は原始・古代から近世までの岡山の歴史と文化を四つの展示室で見せる。庭の外へ出た途端、景色が物語に変わる感じがした。
- 夢二郷土美術館本館は後楽園の外苑にあり、竹久夢二の作品を集めている。庭の緑から大正の色へ、道を一本曲がるだけで気分が変わった。
- 岡山神社は860年創建で、1745年の随神門が残る。戦災を経た社殿の前で、古い門だけが時間を別の速さで通しているように見えた。
- 西川緑道公園は用水沿いに2.4キロ続き、噴水や水上テラスもある。城下の物語を追ったあと、結論を出さず水の流れに預けて終わりたくなった。