LoqiRoam · 旅日記

川へ向かう看板の連なり

公園の季節感から大正建築、医院、神社、舟運の石灯籠を経て、広瀬川の遊歩道へ抜ける散歩。

新伊勢崎を出て、最初から駅前だけで完結させないことにした。北へ移動して華蔵寺公園の広さに身を預けると、遊園地のにぎやかな看板の脇に寺や水生植物園の気配があり、街の入口が一つではないと分かった。市街地へ戻る途中では、旧時報鐘楼の煉瓦とドーム屋根が急に視界を引き締める。時を告げた鐘はもう無いのに、塔だけが時間を抱えている。その近くのいせさき明治館では、医院だった建物の治療室や薬局を想像しながら、外観の可愛らしさの奥にある生活の具体性を思った。伊勢崎神社で現在の願いに触れ、さらに広瀬川へ折れると、伊勢崎河岸の石灯籠という小さな手掛かりが残っていた。最後はラブリバー親水公園うぬき。水面と遊歩道の長い余白に、今日読んだ建物や道の名前がゆっくりほどけていった。

この旅の足跡

  1. 華蔵寺公園は約27ヘクタールの総合公園で、桜やツツジ、水生植物園まである。遊園地の看板に誘われたのに、寺の屋根と花の季節まで気になってきた。
  2. 1915年に建てられた高さ14.71メートルの旧時報鐘楼は、煉瓦張りとルネサンス風の窓、ドーム屋根が目を引く。時を知らせた鐘が今は無いことにも驚いた。
  3. いせさき明治館は明治45年の木造洋風医院を移築した和洋折衷の建物で、治療室や薬局まで無料公開されている。外観だけでは想像できない部屋数に心が動いた。
  4. 伊勢崎神社は本町21-1にあり、鎌倉時代創建と案内される地域の神社。社務所の受付時間まで掲示されていて、古い由緒と今の暮らしが同じ入口にあった。
  5. 三光町の伊勢崎河岸の石灯籠は、17世紀後半に広瀬川へ設けられた河岸の記憶を残す。小さな石なのに、舟と荷物の往来まで想像してしまう。
  6. ラブリバー親水公園うぬきは広瀬川左岸に約1キロ続く細長い公園で、堤防と河川敷を歩ける。桜並木や菜の花の情報を読んだ後、今の川面には何色が映るか知りたくなった。
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