LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の先で、川風にほどける

西可児から可児川と木曽川を経て犬山へ移動し、城下町、神社、犬山城、有楽苑、川沿いを曲がり角の気分でつないだ。

西可児を出た時点では、駅の周りを少し歩くつもりだった。けれど可児川下流域自然公園の方角へ曲がると、住宅地の輪郭が水辺と斜面に変わり、旅の速度も自然に落ちた。細い道を抜けて木曽川左岸へ出ると、今度は川の広さが視界を押し広げる。そこから犬山へ移り、江戸から昭和の町家が残る城下町で、店先の串料理と古い町割りを眺めた。三光稲荷神社では賑わいのすぐ隣に静けさがあり、犬山城では急な階段の先で木曽川が大きく開いた。有楽苑の如庵で音を小さくしたあと、最後は木曽川遊歩道へ。名所を順番に消化したというより、曲がるたびに町、信仰、城、庭、川へと気分の置き場所を変えた旅だった。

この旅の足跡

  1. 可児川と木曽川が近くで交わり、鳩吹山を背にした斜面へ入ると、駅から想像した町の近さが急にほどけた。春はカタクリ、秋は紅葉という場所だが、今日は水鳥の気配が先に残った。
  2. 国道の下を抜けて細い道を曲がると、可児川に沿う歩き方が始まる。公式の散策案内には水鳥や鬼ケ島の記述があり、名所を探すより川の流れに道順を任せたくなった。
  3. 犬山城下町には江戸から昭和の建物が連なり、町割りそのものが残っている。店先の串料理に目を奪われながら歩いても、通りの幅や曲がり方に昔の設計がまだ効いている。
  4. 三光稲荷神社は犬山城のふもとにあり、城下町の通りから急に朱色と石段の空気へ変わる。古くから地元の信仰を集めた場所なのに、観光の流れのすぐ脇に静かな時間が残っていた。
  5. 犬山城は1537年築城と伝わり、現存する木造天守の急な階段を上ると、最後に木曽川が大きく開ける。足元は少し怖いのに、眺めは妙に落ち着いていた。
  6. 有楽苑の如庵は国宝の茶室で、庭は景色を全部見せるより、見える範囲を慎重に切り取っている。犬山城の高さのあとに来ると、こちらは沈黙の中で曲がる庭だった。
  7. 木曽川遊歩道は川岸と堤防上の二つの歩き方があり、犬山城と川を同時に眺められる。最後にここへ来ると、町で選び続けた曲がり角が、川のまっすぐな風にほどけていった。
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