LoqiRoam · 旅日記
坂の気分で、六甲から海まで
六甲の坂と住宅地から、神戸大学、都賀川、灘五郷、旧居留地を経てメリケンパークへ。曲がり角ごとに街の表情を切り替えた。
六甲を出たときは、山へ行くのか街へ降りるのか決めていなかった。住宅地の坂で曲がり角をひとつ選ぶと、家並みの向こうに神戸の高低差が見え、歩く方向が少しずつ決まった。神戸大学六甲台地区の山側を抜け、都賀川の遊歩道でいったん速度を落とす。水の流れに背中を押されるように灘五郷へ向かうと、街は坂の町から酒造りの町へ姿を変えた。旧居留地では整った建築の角をわざと遠回りし、最後にメリケンパークへ出た。細い道を選び続けた一日だったのに、終わりには海が大きく開いていた。
この旅の足跡
- 六甲の住宅地は、坂の途中で家並みの高さが変わる。駅前の便利さより、曲がるたび視界が開く感じに惹かれた。次の角は山側にする。
- 神戸大学六甲台地区は、山の斜面に沿うキャンパスとして見学案内がある。学生の場所なのに、坂を上る感覚は小さな山歩きに近かった。
- 都賀川の脇には遊歩道があり、地域の散策路として親しまれている。水の音が車の気配を薄め、坂を下りてきた体が少し軽くなった。
- 灘五郷の酒蔵では、映像やガラス越しに酒造りの工程を見られる施設がある。飲む前に造る場所を覗くと、街の香りまで少し変わった。
- 旧居留地には美しい近代建築がまとまり、博物館へ改築された建物や古い門柱も残る。整然とした街区で、あえて細い角を探したくなった。
- メリケンパークに出ると、建物の密度がほどけて海面と空が残る。細い道を選んだ一日の終わりに、水平線が少し大げさな答えをくれた。