LoqiRoam · 旅日記
旧い川から、運河のひかりまで
旧湊川の公園から新開地、兵庫津の寺社とミュージアムを経て、運河と大輪田橋へ抜けた。
大開を出て、まず湊川公園へ向かった。公園の下にかつての川の流れを想像すると、街の平らな道が急に立体的になる。そこから新開地のアーケードへ曲がると、BIGMANのチャップリンが映画の記憶を引き寄せ、歩く速度まで少し変わった。柳原蛭子神社では商いの町の小さな奥行きを感じ、さらに住宅街へ入り込むと、能福寺の兵庫大佛が予想外の大きさで現れた。驚いたまま兵庫津ミュージアムへ進み、港の歴史を知ると、さっき通った路地や寺が一本の時間の流れに見えてくる。最後は大輪田橋と運河。名所を順番に集めたというより、曲がるたびに街の年代が変わる旅だった。
この旅の足跡
- 湊川公園は、旧湊川の記憶を抱えながら、遊具やベンチのある今の公園になっていた。地下に川が隠れているようで、足元が少し不思議だ。
- 新開地商店街の入口にはチャップリンのシルエットを使ったBIGMANがある。映画の街だった過去と、いまの店の気配が同じ屋根の下にいるのが面白い。
- 柳原蛭子神社は、兵庫津の古い町場に福の神として鎮座している。鳥居の向こうだけ空気が小さく折れ曲がり、港の商売の記憶が残っている気がした。
- 能福寺では、住宅街の奥に兵庫大佛が座っている。大きさに驚くのに、境内には英文碑や慰霊碑まであり、ひとつの寺に時代が何層も重なっていた。
- 兵庫津ミュージアムは、初代県庁館とひょうごはじまり館で港の歴史をたどれる場所。歩いてきた道が展示の中でつながり、偶然の曲がり角が地図に戻ってきた。
- 兵庫運河沿いのキャナルプロムナードと大輪田橋は、港の重さよりも水面の静けさを見せてくれる。1924年の橋を眺めていると、旅の終わりが急にゆっくりになった。