LoqiRoam · 旅日記
小さな菓子袋から港の銀色まで
駄菓子、珈琲、展望、萬古焼、港の歴史をつないで、四日市の生活色と産業色を集めた。
暁学園前駅を出ると、最初に見つかったのは駅に併設された駄菓子屋だった。10円菓子や当たりくじの色が棚いっぱいに並び、旅の始まりにはちょうどいい明るさだった。そこから歩いて珈琲店に入り、にぎやかな赤や黄色を、深い茶色と湯気の白でいったん落ち着かせた。次に向かった高台では、緑の木々の向こうに伊勢湾が見え、駅前の小さな景色が海までつながっていることに驚いた。市街地へ戻って萬古焼の器を眺めると、今度は土や釉薬の色が目に残った。終着を港に決め、うみてらす14から山と海と工場を一度に見渡したあと、旧港へ下りた。古い防波堤の穴、運河、現役の可動橋。今日集めた色は、派手な店先から静かな器、そして夕方の金属色へ変わっていった。駅前から始めたのに、最後には町全体が大きな色見本になっていた。
この旅の足跡
- 駅の中なのに、10円菓子や当たりくじがぎゅっと並ぶ小さな店。袋の中身を選ぶだけで、通学路が急に祭りみたいに見えてきた。
- 萱生町の珈琲店は朝8時から夜まで開いていて、駅から歩ける距離。窓辺で飲む一杯は、さっきの駄菓子の派手な色を少し大人しくしてくれた。
- 羽津山の展望台からは伊勢湾と知多半島まで見渡せる。緑の中を登ったのに、最後に現れたのは海の青と街の細い線で、視界の色が一気に増えた。
- ばんこの里会館では萬古焼の展示や陶芸体験に出会える。土の赤茶、器の白、棚の影を見ていたら、四日市の色は景色だけでなく手の中にもあると気づいた。
- うみてらす14は四日市港を14階から見渡せ、昼は鈴鹿山脈からセントレア方面まで望める。山の緑の次に、港の青とコンビナートの銀色が広がった。
- 旧港には、49か所の五角形の水抜き穴を持つ潮吹き防波堤と、跳ね上がる末広橋梁が残る。海風の中で、古い石と現役の鉄道が同じ景色にいた。