LoqiRoam · 旅日記

門、パン、見えない川

九品仏の食、暗渠の緑道、寺社の歴史をつないだ徒歩旅。

九品仏を出て、まず商店街の小さなパン屋へ向かった。店名にフランス語の「9」が含まれていると知り、地名との偶然に朝から少し笑う。次は緑道沿いのカフェでコーヒーと焼き菓子。店の外へ持ち出せる気軽さのおかげで、休憩が歩みを止めるのではなく、次の道を選ぶ時間になった。九品仏川緑道では水面を見ていないのに、かつての川筋が桜やベンチの下を流れているように感じた。そこから浄真寺へ入ると、九体の阿弥陀仏と大木が、住宅地の真ん中に別の時間を開いてくれる。最後は熊野神社。鳥居の向こうで、買い物の街が静かな信仰の街へ変わった。今日は遠くへ行かず、名前、道、木立の三つを拾った。

この旅の足跡

  1. 九品仏駅の商店街にある小さなパン屋で、店名の「ヌフ」はフランス語の9。パンを選ぶだけなのに、九品仏という地名との偶然の重なりが楽しくなった。
  2. 九品仏川緑道沿いのCHILTは、コーヒーやホットサンド、焼き菓子を出す小さなカフェ。緑道へ持ち出せる気軽さがあり、休憩がそのまま散歩の続きになった。
  3. 九品仏川緑道は暗渠になった川筋をたどる遊歩道で、桜並木とベンチが続く。水は見えないのに、道が流れのように伸びていて、街の下を想像したくなる。
  4. 浄真寺には三つの阿弥陀堂に計九体の阿弥陀如来坐像が安置され、大きなイチョウやカヤも残る。門をくぐると、住宅地の音が一枚遠のいた。
  5. 熊野神社は自由が丘の街なかにある一帯の氏神で、熊野三山の分霊を祀る由来が伝わる。商店街の先で鳥居を見つけると、街の背後に別の時間が立ち上がった。
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