LoqiRoam · 旅日記

湾の匂いを追って、曲がり角を六つ

駅隣の公共施設から漁港、和食、古い道の史跡、道の駅、鯨の科学館へ、町の現在と海の記憶をつないだ。

陸中山田に着いて、駅前をそのまま通り過ぎるのは惜しい気がした。まず隣のはぴねへ寄ると、図書館と若い世代の居場所が同じ建物に収まっている。町は観光客のためだけにあるわけではない。その感触を持ったまま山田漁港へ下り、静かな湾と船の気配を眺めた。昼は和海味処いっぷくで海の近さを一皿に変える。午後、少し気まぐれに高い方へ曲がると、1762年の六角塔に出会った。海だけを追うつもりだったのに、道をつくった人の時間が割り込んできたのが面白い。道の駅おいすたでは牡蠣や海産物を眺め、最後は三陸鉄道で岩手船越へ。鯨と海の科学館の巨大な骨格の下で、今日見た湾が一匹の大きな生き物のように思えてきた。

この旅の足跡

  1. 駅の隣に図書館と若い世代の居場所がある。観光案内より先に、町が今日も使われている手触りを見つけた。
  2. 山田漁港は市街地の中心にあり、波静かな湾が天然の良港になっている。船の気配が町のすぐ隣にあった。
  3. カウンター越しに料理人の仕事を感じられる和食店。港のあとに入ると、海の景色が一皿ぶん近くなった。
  4. 1762年建立の六角形の石塔が公道沿いに残る。海だけを追うつもりが、道をつくった人々の時間に足を止めた。
  5. 大島と小島を思わせる建物の道の駅。9時から18時まで、牡蠣を含む山田の恵みが現在形で並んでいる。
  6. 17.6メートル級のマッコウクジラの骨格が待つ科学館。海を食べ、眺めた一日の最後に、その大きさで視界を揺さぶられた。
地図と足跡で読む