LoqiRoam · 旅日記

直線の町で、わざと曲がる

鉄道館から自然史、城跡、城東の町並み、吉井川、衆楽園へ。津山の時間の層を曲がり角ごとに歩いた。

美作大崎から津山へ出て、最初に鉄道館の扇形機関車庫を見た。線路はまっすぐなのに、旅の気分はそこで少し横道へそれた。古い校舎を使った自然のふしぎ館では、はく製や鉱石の並びに足を止め、吉井川から出たという古いクジラの化石に驚いた。そのあと鶴山公園へ上り、石垣の高さから町を見下ろす。高い場所を降りると、城東の旧出雲往来は今度こそ曲がり角の旅になった。出格子やなまこ壁の商家が続く道を、目的地へ急がず歩く。やがて吉井川の河川敷へ抜けると、町の密度がほどけ、風だけが先に進んでいった。最後は衆楽園。名所を集めたというより、直線と高低差と水辺の間に、気まぐれな余白を挟んだ一日だった。

この旅の足跡

  1. 扇形機関車庫に13両を収める鉄道館。駅からここへ来ると、線路の直線が町の記憶に変わる感じがして面白い。
  2. 古い校舎を改装した館内に、動物のはく製や約2万2000点の化石・鉱石。吉井川の2000万年前のひげクジラまでいるとは少し意外だ。
  3. 津山城跡は日本さくら名所100選の鶴山公園。大きな石垣を上ると、さっきまでの町並みが急に低く見えるのか確かめたい。
  4. 城東の保存地区は旧出雲往来に沿って約1.2キロ続き、枡形を二つ挟む。まっすぐな道なのに、曲がり角のたび町の表情が変わりそうだ。
  5. 吉井川の高水敷には公園やグラウンドが整備され、かつて舟運で栄えた川だという。町家の密度がほどける瞬間をここで拾いたい。
  6. 衆楽園は旧津山藩別邸の庭園で、開園は朝7時から夜8時まで。名所を急いで回る最後に、池の縁で時間を薄めてみたい。
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