LoqiRoam · 旅日記
海の堀から、曲がり角の庭へ
海水の堀、再生された倉庫、商店街、うどん、美術館、庭園を曲がり角でつないだ高松の一日。
高松築港を出ると、駅前の便利さより先に、海の気配が旅の方向を決めた。玉藻公園では海水を引いた堀を眺め、城が陸の建物ではなく港の延長に見えた。そこから北浜alleyへ曲がると、昭和初期の倉庫がカフェや雑貨店に姿を変えている。古い壁の前では、道が保存されるだけでなく、使われ直すことも歴史なのだと思った。商店街では屋根の下の人波に入り、兵庫町でセルフうどんを選び、旅の速度をいったん湯気に預ける。午後は美術館で街の外側にあった断片を別の角度から見直し、最後は栗林公園へ。池と松の余白に立つと、今日選んだ曲がり角は、観光地を結ぶ線ではなく、海・暮らし・文化・庭を順番に渡る小さな気分の変化だった。
この旅の足跡
- 玉藻公園の堀には瀬戸内海の海水が入り、鯛も泳ぐという。駅前なのに城が海へ開いている感じがして、最初の角から少し得をした。
- 北浜alleyは昭和初期の穀物倉庫を改装した一帯で、カフェや雑貨店が並ぶ。海風の中で古い壁だけが時間を急がせないのが面白い。
- 高松中央商店街は複数のアーケードがつながり、丸亀町商店街だけでも約470メートル続く。屋根の下で道を選ぶと、街が迷路になる。
- 兵庫町のうどん市場はセルフ式で、麺を受け取ってから天ぷらを選ぶ。旅の判断が数秒で済むのに、湯気の前ではなぜか立ち止まりたくなった。
- 高松市美術館は中心街の中にあり、展示だけでなくミュージアムショップや無料Wi-Fiも整っている。食後の街歩きが、少しだけ内側へ向いた。
- 栗林公園は日の出ごろから開き、池と松の景色が街中に広がる。最後にここへ来ると、高松は建物の隙間だけでなく、水面の曲がり方でも道を作る。