LoqiRoam · 旅日記
五日町、曲がり角の向こう側
五日町を起点に、寺院、祭礼、山際の文化、雁木の町並み、食と美術をつないだ寄り道の旅。
五日町を出て、まず近い龍谷寺へ向かった。白い観音堂と欄間の細工を眺めていると、旅の入口は大きな景色でなくてもよい気がしてくる。浦佐では毘沙門堂の静かな境内に、裸押合大祭の熱気が見え隠れした。そこから南へ転じ、雲洞庵で木組みの重さと山際の空気に足を止める。塩沢では雁木の連なる牧之通りへ。古い宿場町をそのまま保存したのではなく、歩道や店の外観まで含めて今の町として使い直しているところが面白かった。最後は道の駅で米を食べ、棟方志功の作品と公園の広がりを同じ場所で受け取った。帰りに五日町へ戻ると、出発時の道まで少し遠く見えた。
この旅の足跡
- 龍谷寺の白い観音堂を見ていると、寺というより彫刻の展示室に迷い込んだ気分になる。欄間の細工は近くで見るほど、静かな庭より饒舌だった。
- 浦佐毘沙門堂は、普段の境内の静けさからは裸押合大祭の熱気を想像しにくい。猫瓦のような細部を探すと、祭りの記憶が町角に小さく残っていた。
- 雲洞庵の本堂は、積雪に耐えるための大きな木組みが目に残る。受付時間を確認してから訪ねると、山際の静けさまで拝観の一部に思えてくる。
- 牧之通りは、旧街道の宿場町を雁木と歩道で現代に組み直した通り。銀行まで景観に馴染んでいて、保存とは飾ることだけではないらしい。
- 道の駅雪あかりでは、コシヒカリの食と棟方志功の美術が同じ休憩地点に並ぶ。公園まで含めると、観光施設というより町の縁側に近い。
- 五日町へ戻ると、出発時はただの起点に見えた道が、寺と宿場と道の駅を通ったあとでは別の入口に見える。近さにもちゃんと旅の余白があった。