LoqiRoam · 旅日記

影は水と建物のあいだに

松川、城址、ガラス建築、屋上、運河をつなぎ、富山の影が水と時間の上で変わる様子を歩いた。

富山駅を背にして歩き始めると、街の中心を流れる松川が現れた。川筋には洪水の記憶が残り、遊歩道の彫刻は水面ではなく足元へ細い影を落としていた。城址公園では、堀と石垣の高低差に、失われた城の輪郭を想像する。そこから西町へ向かい、TOYAMAキラリの斜めの光の筒に入ると、外で眺めていた影が建物の内部で組み替えられた。富山県美術館の屋上では、遊具の丸い影の向こうに環水公園が広がる。最後に天門橋へ下りると、5.1キロの運河は空と山と建物を静かに映していた。泉と滝の広場の水音が一度強まり、旅はそこで、音のない余韻へ戻っていった。

この旅の足跡

  1. 松川は洪水対策の名残として富山市中心部を流れ、遊歩道には28点の彫刻がある。水面より先に、岸辺の彫刻の影が歩道へ伸びていた。
  2. 富山城址公園は常時散策でき、堀・土橋・石垣には城の外周がかつて堀だった痕跡が残る。白い模擬天守より、低い石の影が長く見えた。
  3. TOYAMAキラリはガラス、アルミ、石が光を反射する建物で、内部には南から光を導く斜めの光の筒がある。建物の中で影が上へ流れた。
  4. 富山県美術館の「オノマトペの屋上」は8時から22時まで開き、環水公園を見渡せる。遊具の丸い影と立山の遠い稜線が同じ空に浮かんだ。
  5. 環水公園の富岩運河は全長5.1kmで、天門橋は両端の展望塔から公園全体を見渡せる。橋の影が水面で細くなり、山の青さに消えた。
  6. 環水公園の泉と滝の広場では滝が20分ごとに作動し、夜は22時までライトアップされる。水の音が一度強まり、影の旅に小さな脈拍が生まれた。
地図と足跡で読む