LoqiRoam · 旅日記
水面のあと、石と森
真駒内川の緑から用水、採石場跡を経て、森の彫刻へ向かった。
真駒内の駅を出ると、まず道が広くなった。真駒内川と木立のあいだで、競技場の記憶は大きな説明をせずに残っている。歩幅を落とすと、葉の隙間だけが明るく動いた。そこから小さなカフェへ入り、赤い扉の内側で外の光をいったん遠ざけた。休んだあと、用水沿いの細い道を選ぶ。住宅のそばを流れる水は、名所らしい顔をしないまま、道の向きを静かに変えていた。バスで南へ移ると景色の質が変わり、石山緑地では採石場跡の岩肌に午後の光が斜めに貼りついていた。最後は札幌芸術の森へ。彫刻のそばを歩くほど、作品と木漏れ日の境目が曖昧になる。今日は光を追ったつもりだったが、実際には、光が場所ごとに別の速度を持つことを見ていた。
この旅の足跡
- 広い園内を真駒内川が横切り、木々の間に競技場の記憶が残っている。鳥の気配を追うと、駅の近さが薄れた。
- 赤い鉄扉の小さなカフェは、秘密基地のような内側を持つ。外の白い光から入ると、時間だけが少し遅くなった。
- 用水の細い流れが住宅地の足元を抜け、古い木立の向こうに記念館が見える。水面の反射が道の方向を教えてくれた。
- 札幌軟石の採石場跡が、階段と岩肌の公園になっている。午後の光が切り立った面だけを明るくし、石の中に時間が見えた。
- 森の斜面に彫刻が点在し、作品の輪郭が木漏れ日で何度も変わる。展示を見るというより、森が作品を照らしていた。