直進しない十勝
大成を起点に、芽室の歴史、文化、食、商店街、公園、農村景観をつないだ。
大成から始めたが、駅前を目的地にはしなかった。芽室の歴史に触れ、中央公民館で町の現在へ戻り、コーン炒飯で土地の甘さを確かめる。商店街の看板に歩みを乱され、芽室公園で空を広げ、最後は防風林と畑の区画へ視線を伸ばした。曲がり角は寄り道ではなく、町の時間と農の広がりを切り替えるスイッチだった。少し遠回りしたぶん、出発点の静けさにも別の輪郭がついた。田園の風は、予定表より気まぐれでよい。…
この旅の足跡
- 芽室町ふるさと歴史館は、開拓や農業の道具を町の記憶として見せてくれる。駅から少し離れるだけで、時間が大きく曲がった。
- 中央公民館は大ホールや展示・研修の部屋を備え、観光施設というより町民の用事が集まる場所だ。静かな建物なのに生活の気配が濃い。
- 芽室コーン炒飯は地元産スイートコーンを主役にした名物。甘さが前に出るのか、炒めた香ばしさが残るのか、ひと口ごとに少し迷う。
- 本通の商店会は、顔の見える店やサービスが並ぶ町の通り。広い道を歩いているのに、看板や植木が進行方向を何度も変えてくる。
- 芽室公園は約20ヘクタールの町民の憩いの場で、樹齢200年以上の柏もある。看板の多い通りのあと、空が急に広くなった。
- 芽室周辺の畑には、防風林が風を受け止めるように並ぶ。名所の門はないのに、曲がるたび畝と木立の奥行きが変わるのが意外だった。