LoqiRoam · 旅日記
看板の向こう、荒川の里へ
武州日野の路地と神社から、民俗資料館、道の駅、寺、山側の神社、三峰口へつなぐ歩き旅。
武州日野を出て最初に気になったのは、駅から少し外れた路地の先に立つ鳥居だった。弟富士浅間神社の由来を知ると、地名も道幅もただの風景ではなくなる。そこから荒川歴史民俗資料館へ入り、笠鉾や串人形の展示で、この静かな里が祭りの時間をしっかり抱えていることに驚いた。道の駅あらかわでは山小屋のような建物と地元の野菜、そばの案内に足を止め、生活の看板から自然の看板へ歩みを進めた。清雲寺へ向かう道では人の声が薄れ、木々の気配が濃くなる。若御子神社で山側を意識し、最後は三峰口駅へ。帰る場所に着いたというより、次の小道の入口を見つけた終着だった。
この旅の足跡
- 駅から少し歩くと、弟富士浅間神社の鳥居が路地の先に現れる。日野の産土神が山頂から移ったという話に、看板の短い文字以上の奥行きを感じた。
- 荒川歴史民俗資料館は武州日野駅から徒歩5分、歌舞伎笠鉾や串人形を展示する無料施設。駅前の静けさが、実は濃い祭りの記憶を隠していた。
- 道の駅あらかわは山小屋風の建物で、地元野菜やそば、隣の自然体験施設を案内している。大きな観光地より、生活の入口らしい看板が気になった。
- 清雲寺は荒川沿いの里にあるしだれ桜で知られる寺。花の季節でなくても、境内へ向かう細い道と大木の気配が、歩く速度を自然に落とした。
- 若御子神社は荒川上田野に鎮座し、秩父の山側へ向かう道の目印になる。里の看板を追ってきた足が、ここで急に森の方向を意識し始めた。
- 三峰口駅は窓口営業時間が案内され、奥秩父方面への乗換地点でもある。旅の終わりに時刻表と山の入口を並べて見ると、散歩が次の小道へ続いている気がした。