LoqiRoam · 旅日記

赤い橋から松林の壁画まで

印南の橋と港、切目の森と海、御坊の古町を経て、煙樹ヶ浜の松林と壁画にたどり着いた。

稲原を出て、まず印南駅の近くにある赤いアーチと黄色いカエルを見つけた。駅前の色を集めるつもりが、橋には「考える」や「古里へかえる」など町の願いまで重なっていて、いきなり旅が少し立体的になった。そこから印南漁港へ歩くと、人工的な赤と黄色が、船の青白さと海のひかりに入れ替わる。切目王子では、海の近くなのに濃い森と大きなホルトノキが待っていて、歴史の時間に寄り道した感じがした。切目大浜でまた空と波を広げ、列車で御坊へ。寺内町では古い壁、細い道、寺を中心に栄えた町の気配をゆっくり拾った。最後は煙樹ヶ浜へ向かい、松林の緑と海の生き物を描いた壁画を見た。駅前の旅だったはずなのに、橋、港、森、古町、海岸が一本の線になり、帰るころには色の見え方が少し増えていた。

この旅の足跡

  1. 印南駅のすぐ近くで、赤いアーチの上に黄色いカエルがちょこんと乗っている。町の五つの「かえる」の願いまで橋に込めたとは、思ったより元気な入口だ。
  2. 漁船の青や白が並ぶ印南漁港は、町のシンボル橋から歩いて海へ色を変えられる場所。魚の町なのに空が広く、次は何色の船が出るのか気になった。
  3. 森の中の切目王子には樹齢約300年のホルトノキが立ち、国宝の切目懐紙にもつながる歴史がある。海の町にこんな深い緑が隠れているのが意外だった。
  4. 切目大浜では、防潮堤の向こうに太平洋が大きくひらける。王子の濃い緑を見たあとだから青がいっそう明るく、波の先にまだ知らない道がありそうに見えた。
  5. 本願寺日高別院を中心に、江戸から昭和までの町並みが重なる寺内町。古い壁の色や細い道を歩くと、駅前で集めた色が時間の中にも残っている気がした。
  6. 煙樹ヶ浜は約6kmの松林と海岸が続き、堤防には海の生き物の大壁画もある。松の緑にカラフルな絵が差し込む終着は、旅の拾い物を一枚にしたみたいだ。
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