LoqiRoam · 旅日記
高架下から、知らない角へ
高架下、商店街、神社、文化施設、公園をつなぎ、生活の熱気から広い緑へ抜ける旅。
星川では、駅を出てすぐ目的地を決めなかった。まず高架下の星天qlayを歩いた。線路に沿って店や暮らしが伸びるので、これは施設というより、長い一枚の道に近い。そこから商店街へ向かうと、空気が急に生鮮品と呼び声のものになる。洪福寺松原商店街の角で、予定していた方向を一度外したのがよかった。橘樹神社では、住宅の間に古い時間が残っていることに気づき、次は岩間市民プラザへ。祭りの記憶ではなく、いま誰かが音や展示を置く場所へ移ったことで、街が過去だけでできていないと分かった。最後は保土ケ谷公園で飲み物を想像しながら木陰を歩き、三ツ沢公園まで足を伸ばした。細い角を選び続けたあとに見る広い緑は、少し反則なくらい気持ちがよかった。
この旅の足跡
- 星天qlayは星川駅から天王町駅まで続く高架下の1.4kmの施設で、店と住まいが線路の下に細長くつながっている。駅前なのに、どこまでが街でどこからが通路なのか少し迷う。
- 洪福寺松原商店街は鮮魚や青果などの専門店が並ぶ、個性的な商店街として紹介されている。高架下の新しさから歩いて来ると、値札と呼び声の近さに急に街の体温を感じる。
- 橘樹神社は天王町一丁目にあり、文治2年ごろの創建と伝わる。疫病除けの神を祀る場所が住宅と商業の間に残っていて、曲がり角の先だけ時間の流れが変わったように見える。
- 岩間市民プラザはホールやギャラリー、スタジオを備えた地域の文化施設。大きな観光名所ではないのに、街の中に音楽や展示の受け皿があることが少し頼もしく、予定外に立ち止まりたくなる。
- 県立保土ケ谷公園には緑の中で食事ができるCAFE CUEがあり、別の案内では自家焙煎コーヒーと手づくり菓子の森乃音茶寮も紹介されている。街の音が薄まり、休憩そのものが景色になる。
- 三ツ沢公園は横浜市神奈川区三ツ沢西町にある大きな緑地で、運動施設と樹木のある空間が広がる。最後にここを選ぶと、路地の細部を見てきた目が、街全体の起伏へ戻っていく。