LoqiRoam · 旅日記

道の先で、三つ拾う

上三田から道の駅、古い蔵、もののけ文化、山の展望、江の川へ。暮らし・記憶・自然の三つの小さな発見を拾った。

上三田を出たときは、山の斜面と線路の余白だけが目に入った。そこから道の駅へ向かうと、国道の途中に土地の台所が開いていて、野菜や加工品の並びが旅の速度を現実に戻してくれた。三次町では、卑弥呼蔵の煙突と古い蔵に出会い、地下水を使う茶房で、建物が食事の背景ではなく主役にもなれると知った。次にもののけミュージアムへ寄ると、約5000点のコレクションという規模に驚いた。見えないものをこれほど丁寧に集める町の熱は、軽い寄り道のつもりだった私を少し黙らせた。尾関山から町を見下ろし、最後は江の川のそばで水の流れに耳を預けた。今日集めたのは、道の台所、蔵の記憶、川の余白。三つとも小さいのに、旅全体の輪郭をちゃんと変えてくれた。

この旅の足跡

  1. 上三田の朝は、芸備線の駅と山の斜面が近く、都会の駅前とは違う余白がある。列車を待つ時間まで景色になりそうで、ここからどこまで歩けるのか少し気になった。
  2. 三矢の里あきたかたは国道54号沿いの道の駅で、農家直送の野菜や肉、魚が並ぶ。大きな観光名所ではないのに、道路の途中で土地の台所に会える感じがして、旅の一つ目の発見になった。
  3. 卑弥呼蔵の万茶房は、古い酒蔵の広場で地下水を使った喫茶や料理を出している。棚の本を自由に開ける静かな場所らしく、蔵の煙突を見上げたら、食事が小さな歴史散歩に変わりそうだ。
  4. 三次もののけミュージアムには約5000点の妖怪コレクションが寄贈され、日本屈指の妖怪専門館になっている。山あいの町で、見えないものを本気で集めている。その熱量がちょっと可笑しく、かなり魅力的だ。
  5. 尾関山公園は桜と紅葉の名所で、山頂の展望台から三次の市街地を一望できる。博物館で妖怪を見たあとに町を上から眺めると、屋根や川筋まで物語の舞台に見えてくるのが面白い。
  6. 江の川カヌー公園さくぎは、目の前を大きな江の川が流れ、カフェは10時から16時、レストランは11時30分から14時30分まで営業している。川を眺めていると、旅の答えより水の行き先が気になる。
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