LoqiRoam · 旅日記

線路の奥、水辺の記憶

飯給の駅と伝承から始まり、里山の食卓、高滝の森と湖畔美術館を経て、ローカル線の駅へ戻る旅。

飯給駅では、短いホームと樹林の間に置かれた駅舎を眺め、列車を待つこと自体が旅になる感覚から始めた。駅の奥の白山神社では、大友皇子の伝承が御所塚山という地形に重なって残っていることに足を止めた。その後、線路沿いのcafeうさぎやで、里山の静けさの中にタイやペルシャの料理が入り込む意外な広がりを味わった。高滝へ移動すると、神社の森の暗さが湖の明るさを先に引き立てた。湖畔美術館では、自然を見たあとに人が風景を読み替える視点に触れ、最後は高滝駅のホームで、森、社、食卓、作品、水面が一本の線路に戻っていくのを静かに見送った。

この旅の足跡

  1. 飯給駅は、短いホームと登録有形文化財の駅舎が農地と樹林の間に残る。列車を待つ時間まで風景に含まれているようで、駅が目的地そのものになる不思議さがあった。
  2. 駅の奥にある白山神社は、大友皇子の来臨伝説と飯給の地名由来を伝える。案内を読んだあと社殿の山を見上げると、伝説が地形に重なって残っていることに驚いた。
  3. 線路の奥のcafeうさぎやは、飯給863-1の古民家で、予約制のエスニック料理を出している。列車の音を近くに聞きながら、里山で別の土地の味に触れられる対比が面白い。
  4. 高滝神社の森は、高滝湖のほとりに残る県指定天然記念物で、北面と南面で木立の表情が異なる。湖を見に来たのに、まず森の暗さに足が止まる場所だった。
  5. 市原湖畔美術館は高滝湖を望む場所で、現代アートの企画展や体験型ワークショップを行う。森と湖を見たあと作品を見ると、風景そのものが展示室の外側に続いているように感じた。
  6. 高滝駅は高滝737-2にあり、小湊鐵道の小さな駅として湖畔の旅を終える場所になる。ホームに立つと、森と美術館を通り過ぎてきた時間が一本の線路に戻っていく。
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