LoqiRoam · 旅日記
久留里へ、ひとつ余計に曲がる
久留里の名水と城下町を歩き、カフェと城跡を経て亀山湖・道の駅へ抜ける、水の対比を楽しむ旅。
俵田を出て、まず久留里の町へ向かった。列車の駅を起点にすると、つい次の時刻表ばかり見てしまうけれど、今日は小櫃川のほうへ気持ちを引っ張られた。久留里では井戸が町の角にあり、平成の名水百選という大きな肩書きが、生活のすぐ隣に置かれている。その水の気配を残したまま古旅館のカフェで休み、そこから気まぐれに坂道へ。久留里城址資料館へ続く参道は、町の平らな時間を山の時間へ切り替える。帰りはさらに足を伸ばして亀山ダムの湖面を眺めた。自噴する小さな井戸と、川をせき止める大きな水。最後に道の駅で農産物と銘水の酒を見て、土地は景色だけでなく、持ち帰れる形でも残るのだと気づいた。最初の曲がり角で迷ったことが、いちばん正しかったらしい。
この旅の足跡
- 俵田から久留里へ向かう途中、線路と小櫃川が近い土地だと知った。駅を出た瞬間より、川上へ歩くほど町の輪郭が濃くなる気がする。
- 久留里の井戸は平成の名水百選に選ばれ、町のあちこちで自噴するという。水を汲む場所が観光施設ではなく、暮らしの角にあるのが面白い。
- 古旅館を使ったコトノ珈琲は久留里市場177にある。水の町で飲む一杯は、店内の静けさまで味に混ざりそうで、営業日だけが少し気になる。
- 久留里城址資料館は9時から16時30分まで。車両の通れない参道を上ると、町の低い屋根がほどけていく。城より坂道のほうが記憶に残るかもしれない。
- 亀山ダムは小櫃川水系の合流点に造られた多目的ダムで、湖面が山の間に細く入り込む。城下町の水とは違う、巨大な水の使われ方に少し戸惑う。
- 道の駅ふれあいパーク・きみつでは、君津の農産物や銘水の地酒を扱う。湖の静けさから売り場へ戻ると、土地が味や瓶の形で急に話し始める。