LoqiRoam · 旅日記
日和佐、看板から潮風へ
日和佐駅から薬王寺、道の駅、城跡、八幡神社を経て、ウミガメの海岸へ歩いた。
北河内を出て、まず日和佐駅の「海亀の町」という気配を入口にした。駅から川沿いと門前の道を歩くと、薬王寺の石段が現れ、女厄坂33段、男厄坂42段という数字が足取りを少しだけ慎重にする。参拝のあと道の駅日和佐で地場産品の気配に触れ、寺の静けさを暮らしの色へ切り替えた。そこから日和佐城の丘へ上がると、薬王寺と大浜海岸が同じ視界に入り、歩いてきた道が一本の線ではなく、町を囲む層として見えてくる。日和佐八幡神社では港町の信仰の余韻を拾い、最後はカレッタから大浜海岸へ。館内で知ったウミガメの存在が、砂浜をただ眺める場所から、命が戻ってくる場所へ変えてくれた。看板を読む散歩のつもりが、最後には海の記憶を読む散歩になった。
この旅の足跡
- 駅舎の外に「海亀の町」と書かれた気配があり、旅の入口からもう海が見える。線路の向こうにどんな細道が続くのか、歩いて確かめたくなった。
- 薬王寺には女厄坂33段、男厄坂42段の石段がある。段数を知ってから登ると、祈りが数字の形で足元に現れるようで、最後の一段の先が気になった。
- 道の駅日和佐は薬王寺の近くにあり、物産館は17時30分まで。寺の静けさから地場産品の色と匂いへ移ると、土地の暮らしが急に近く感じられる。
- 日和佐城は日和佐浦445-1の丘にあり、展望室から大浜海岸や薬王寺の町並みを望めるという。同じ風景を高い場所から読み直すと、道の曲がり方まで地図になる。
- 日和佐八幡神社は海辺の町に残る信仰の場所で、住所は日和佐浦369番地。境内の静けさと港の気配が近く、祭りの日でなくても看板の文字を想像してしまう。
- 大浜海岸の前にあるカレッタは9時から17時、月曜休館。展示の中のウミガメを見てから砂浜へ出ると、海岸がただの景色ではなく、戻ってくる生き物の場所に変わった。