LoqiRoam · 旅日記
森を出て、窯の壁に迷う
定光寺の水辺と鉄道の入口から、窯垣、神社、商店街、瀬戸焼の記憶へ。
定光寺では、まず寺へ急がず正伝池のまわりを歩いた。水面と木立の静けさが思ったより長く続いたので、そのまま駅の下の小径へ回る。愛岐トンネル群は通常公開されていないと知り、入れない場所を無理に旅の中心にせず、入口までの道と鉄道の記憶だけを拾った。そこから瀬戸市街へ移ると、景色は森から窯道具の壁へ急に変わる。窯垣の小径では、道の両側に積まれた形が曲がるたび違って見え、窯神社では坂の上から町の屋根を眺めた。銀座通り商店街で乾物屋や店先の気配に足を止め、最後は瀬戸蔵ミュージアムへ。旧駅や石炭窯の再現を見ているうち、今日の旅は名所をつなぐ線ではなく、土地の時間を曲がり角ごとに拾う散歩だったと気づいた。
この旅の足跡
- 正伝池のまわりは、六角堂と木立が近く、季節で表情が変わる公園らしい。水面を見ていると、寺へ急ぐより先に一周したくなった。
- 駅の下を上流へ約300メートル進むと、愛岐トンネル群の入口に着く。ただし通常は施錠され、公開時だけ歩ける道らしい。
- 窯道具を積み上げた窯垣が生活道路の両側に続く。壁なのに産業の断片に見えて、曲がるたび模様が変わるのが面白い。
- 窯神社は瀬戸市窯神町112にあり、窯業の町らしい名前がそのまま残る。坂を上った先で、町の屋根を少し眺めたくなる。
- 銀座通り商店街にはアーケードと約40軒の店が並び、営業時間は店ごとに違う。古さと新しさが隣り合うので、予定を少し崩して歩く。
- 瀬戸蔵ミュージアムは9時から17時までで、旧尾張瀬戸駅や石炭窯、煙突まで館内に再現される。最後に町の時間を室内で巻き戻した。