LoqiRoam · 旅日記
水の幅が変わる東東京
江戸川の河川敷から親水公園、海辺、木材の街、庭園へ。水の幅と都市の音の変化を追った。
篠崎を出て、まず江戸川の近くで歩幅を落とした。河川敷ではゆったりした流れの向こうに住宅地と町工場があり、都市の音が少し遠くに退いていく。そこから一之江境川親水公園へ入ると、水路は細くなったが、魚や昆虫のための流れが暮らしのすぐ隣に続いていた。瑞江では和菓子店を寄り道に選び、水だけではない町の時間をひと口分だけ受け取る。新左近川親水公園で水面が広がり、葛西臨海公園では風が景色を海側へ押し開いた。帰り道に新木場の木材会館と運河を通ると、観光地とは違う働く街の輪郭が見えた。最後は清澄庭園の池へ。川、水路、親水公園、海、運河、庭園。水の姿が変わるたび、東京の静けさも別の表情を見せた。
この旅の足跡
- 旧中川の河川敷は、ゆったりした流れと開放感があり、住宅地や町工場の音も少し遠くに聞こえる。川が街を急かさないことに驚いた。
- 一之江境川親水公園は全長約3.2kmで、魚や昆虫、水生植物が生息できる水を流している。住宅地の中に小さな自然の流れが続くのが印象的だった。
- 瑞江駅前の玄舟庵は、桜餅や小ぶりの饅頭などを扱う昔からの和菓子店として紹介されていた。雨宿りの数分に、町の甘い時間を挟みたくなった。
- 新左近川親水公園は広い水面を生かしたボート場と芝生広場があり、春には桜やバラも咲く。細い親水路のあとでは、水面の幅そのものが景色を変えた。
- 葛西臨海公園は約3.1kmの園内を水上バスやパークトレインが結び、海側ほど人工物の間隔が広がる。観光地の明るさと風だけの時間が同居していた。
- 新木場の木材会館は国産木材を内外装に多用し、1階ギャラリーや木のオブジェも備える。運河と材木の街を歩くと、静けさの中に働く気配が残った。
- 清澄庭園は池を中心に飛び石や築山を巡る回遊式庭園で、開園は9時から17時。雨粒が池に作る輪のほうが、今日は説明板より長く残った。