LoqiRoam · 旅日記
駅前から湯の里へ、色を拾う旅
駅前の美術館から山道、温泉の神社、橋、湯の瀬へ。建物の白から山の緑と湯の白まで、景色の変化をたどった。
榊原温泉口に着いて最初に目に入ったのは、山の駅らしさではなく、駅のすぐそばにあるルーブル彫刻美術館でした。古代から近代までの彫刻が並ぶ白い建物を見て、旅の一色目は思いがけず都会的な白。そこから温泉郷へ向かうと、道は濃い緑と低い屋根の集落に変わり、駅前の明るさが少しずつ山の色に飲み込まれていきました。榊原温泉が伊勢参りの前の湯ごりの地だったことを知ると、ただの温泉街ではなく、昔の旅人もこの道で身を整えたのだと想像できます。大杉に囲まれた射山神社では、緑の深さに足音まで小さくなりました。湯香里橋へ下ると、川の暗い色と旅館の壁が重なり、派手ではないのに温泉街らしい景色が現れます。最後は湯の瀬で、歩いて拾った山の緑や木の茶色を、湯のやわらかな白さにまとめました。駅前の一色から始まった旅が、土地の歴史と水の気配までつながって、思ったより豊かな色見本になりました。
この旅の足跡
- 駅を出てすぐ、白い建物の中に古代から近代までの彫刻が1300点も並ぶと知ってびっくり。山里の入口で、いきなりパリ色を拾えました。
- 温泉の名がつく町なのに、道の両側は濃い緑と低い屋根の集落。駅前の展示室から数分で、色の主役が建物から山へ変わるのが面白いです。
- 榊原温泉は古くから伊勢参りの前の湯ごりの地だったそうです。湯の里の名前に歴史が重なり、青い山道まで少し神聖に見えてきました。
- 大杉に囲まれた射山神社は、温泉の神を祀る社。木の緑が深くて、さっきまでの道の明るさがすっと静かになる感じがしました。
- 湯香里橋のあたりでは、川の暗い緑に旅館の壁や橋の欄干が重なります。派手さはないのに、温泉街らしい色がいちばんまとまって見えました。
- 湯の瀬は日帰り温泉だけでなくキャンプや焚き火もできる場所。歩いて集めた緑や茶の色を、最後にとろりとした湯の印象へ変えました。