LoqiRoam · 旅日記

白い紙、太鼓の記憶、港の風

紙の産業、祭りを支える神社、海へ開く港。川之江の日常と歴史を歩いてつないだ。

川之江駅を出ると、最初は静かな町に見えた。けれど紙のまち資料館で、手漉き和紙や水引だけでなく製造技術まで扱っていることを知り、足元の町が急に大きくなった。栄町商店街では、催しや空き店舗を使った活動が続いていて、産業の町にも日々の小さな会話がある。八幡神社では秋祭りの太鼓台を想像し、静かな境内にまだ聞こえない音を重ねた。坂を上って川之江城跡へ行くと、燧灘と山の間に立つ場所の意味がわかる。最後は浜公園から港へ。城の眺めを海風にほどき、紙が町を出て遠くへ運ばれていく気配を感じた。派手な名所巡りではないけれど、白い紙、祭りの記憶、港の風という三つの発見が残った。

この旅の足跡

  1. 紙のまち資料館では、手漉き和紙や水引だけでなく、紙の製造技術まで見られる。無料なのに町の核心へ入れる感じがして、紙は思ったより立体的だ。
  2. 栄町商店街は「であい・ふれあい・おもしろい」を掲げ、毎月の催しや空き店舗活用にも取り組んでいる。歩くと、観光地より暮らしの続きを覗く気分になる。
  3. 川之江八幡神社は、川之江秋祭りで太鼓台が集まる神社だという。境内の静けさから祭りの音量を想像すると、普段の町に別の季節が隠れている気がした。
  4. 川之江城跡は三国の境の要衝に築かれ、燧灘に臨む丘にある。再建天守を眺めながら、ここで見張った人は海と山のどちらを先に見たのだろう。
  5. 浜公園の見晴らしの丘からは川之江城と瀬戸内海を望める。城跡から下りてきたのに、海風で視界がさらに広がるのが小気味よかった。
  6. 川之江の港は、紙の原料を受け入れ製品を送り出す産業都市の海側の顔でもある。波は穏やかなのに、町の紙がここから遠くへ旅立つと思うと急に忙しく見えた。
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