LoqiRoam · 旅日記
赤い門から水面の緑まで
JR藤森から藤森神社、御香宮神社、伏見の酒蔵街と水辺を歩き、暮らしの色を歴史と水運の景色へつないだ旅。
JR藤森を出たときは、駅前の看板や家並みから、暮らしの色を少しずつ拾うつもりでした。まず藤森神社へ歩くと、駅から近いのに、馬や武具に結びつく古社の空気があり、旅の入口が思いがけず濃くなりました。細い道をはさんで御香宮神社へ向かうと、伏見城ゆかりの門や極彩色の社殿、御香水に出会い、朱色の景色に水の記憶が加わります。そこから酒蔵街へ進むにつれて、白壁と黒瓦、柳の緑が水路のそばに重なりました。月桂冠大倉記念館で酒造りの道具を眺め、寺田屋では水運を行き交った人の物語へ寄り道。最後は濠川に立ち、歩き始めの鮮やかな色が水面で静かにほどけるのを見ました。駅前から遠くへ逃げなくても、町の色は歴史と水辺まで続いていました。
この旅の足跡
- 藤森神社はJR藤森駅から徒歩5分ほどで、境内には馬との縁や武具の宝物殿があります。駅前の近さに、思ったより古い物語が立っていて驚きました。
- 駅から少し離れた道では、細い通りと低い家並みが続き、観光地の色がいったん薄くなります。何気ない塀の影まで、午後の町の模様に見えてきました。
- 御香宮神社の表門は伏見城ゆかりで、本殿は極彩色の桃山建築です。境内には名水の御香水もあり、朱色を見たあと水の気配まで感じられるのが面白いです。
- 濠川沿いの伏見酒蔵街には白漆喰の壁と黒い瓦屋根が並び、水路に背を向けた蔵の姿が残ります。赤い社殿の次に見ると、町の色が急に落ち着きました。
- 月桂冠大倉記念館は明治期の酒蔵を活用し、酒造用具や伏見の酒の歴史を見られます。見学は約40〜60分なので、歩く旅の途中で知識を味わう休憩になりそうです。
- 寺田屋は南浜町に残る船宿で、寺田屋事件と坂本龍馬ゆかりの場所です。木の外壁を前にすると、酒運びの水路を歩いてきた実感が人の物語に変わりました。
- 濠川の水辺では柳の緑と酒蔵の白壁が並び、伏見港へつながる水運の名残を感じます。歩き始めの朱色や住宅地の茶色が、最後は水面でやわらかくほどけました。