LoqiRoam · 旅日記

音の向きに歩く

竹鼻の町並み、寺、資料館、水路、公園、交流拠点をつなぎ、音の変化をたどった旅。

竹鼻を出たとき、旅の目的地はまだ決めていなかった。駅のまわりの実用的な音から、古い家並みの軒下へ歩くと、同じ町でも響きの厚みが変わる。竹鼻別院では境内の静けさにいったん身を置き、歴史民俗と映画の資料を眺めて、見えない昔のざわめきを想像した。そこから逆川の水音へ向かうと、車の流れと水の流れが近くにありながら別々の旋律を保っている。最後はコスモパークの開けた空で耳を休ませ、ぐるっと羽島で美濃縞や町の手仕事の気配へ戻った。名所を集めたというより、音が細くなったり広がったりするたびに、次の角を選んだ旅だった。

この旅の足跡

  1. 竹鼻の古い通りでは、商いの町らしい家並みが今も道の両側に残る。車の音の下から、軒先の気配が浮かび上がってくるのが面白い。
  2. 竹鼻別院は藤の名所として知られ、本堂や鐘楼のある境内を持つ。花の季節でなくても、門をくぐると通りの音が薄まる感じがして、耳の旅にはちょうどよい。
  3. 羽島市歴史民俗資料館・映画資料館では、円空や織物の郷土資料と映画資料を見られる。展示を見たあと、昔の町にも固有のざわめきがあったのだろうと想像した。
  4. 逆川緑地は水路沿いの緑地で、歩くと水の流れと車道の音が並行して聞こえる。近いのに混ざりきらない二つのリズムが印象に残った。
  5. コスモパーク羽島は市民の森として整備された約2ヘクタールの公園。空の下では音の距離感が変わり、風の通り道を歩いているような気分になった。
  6. ぐるっと羽島は明治時代の土蔵を改修した案内所と休憩棟があり、美濃縞の体験や土産の販売もある。町の暮らしへ戻る終着にした。
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