LoqiRoam · 旅日記
駅前から、町の色へ
相ノ木から上市の町なか、大岩、眼目、温泉へ進み、生活・文化・自然の色をつないだ。
相ノ木を出たときは、駅の近くで一色だけ拾えれば十分だと思っていた。けれど線路の向こうに田園と空が広がり、上市のまちなかへ入ると、看板や日よけ、古い建物の影までが町の今日を教えてくれた。西田美術館では色を室内に集める時間を過ごし、そこから大岩へ移ると、岩に刻まれた不動明王、百段坂、六本滝、藤水が一気に景色を深くした。硬い石の印象を抱えたまま眼目山立山寺へ向かうと、栂並木の木漏れ日がそれをやさしくほどいてくれた。最後はアルプスの湯で歩いた足を休め、晴れた空の下の剱岳を思った。駅前から始めた色集めは、建物、絵、石、水、木、山へと順番に姿を変え、戻るころには町全体が一枚の大きな景色になっていた。
この旅の足跡
- 相ノ木駅を出ると、線路の向こうに田園の明るさが広がった。駅の小ささと空の大きさが意外で、最初の色が青になった。
- 上市のまちなかには、古い商いの気配と今の生活が同じ通りに残る。看板や日よけの色を追うと、観光地より町の日常がよく見えた。
- 西田美術館には約570点の絵画を含むコレクションがあり、外の町とは違う色の密度がある。静かな展示室で、色は眺める速さでも変わると気づいた。
- 大岩山日石寺では、岩に刻まれた不動明王や百段坂、六本滝、名水の藤水が一つの境内に重なる。石の灰色と水の透明さの差に驚いた。
- 眼目山立山寺の参道には、樹齢400年級の栂を含む並木が約300m続く。木漏れ日が道を細かく染め、さっきの石の景色が緑にほどけていった。
- アルプスの湯は10時から21時まで営業し、露天風呂や休憩所から晴れた日の剱岳を楽しめる。歩いた後に山を見ながら温まると、集めた色が体にも残る気がした。