LoqiRoam · 旅日記
水の色を追って、角を曲がる
湖上駅を起点に、八橋小道、長島ダム、千頭の食、寸又峡の吊り橋へ。水の表情が変わるたびに進路を曲げた。
奥大井湖上駅では、まず駅を見に来たはずなのに、鉄橋を渡って展望所へ上るうち、駅よりも駅を置いた地形のほうが気になった。湖面に浮かぶ赤い線を背に、次は接岨峡温泉駅へ。そこで温泉へまっすぐ行かず、八橋小道の入口へ曲がった。八つの橋は同じ橋ではなく、階段のような宮沢橋まで現れて、歩くたびに景色の高さが変わる。軽い吊り橋のあとに長島ダムへ回ると、水を渡す旅から水を止める旅へ転じた感じがした。千頭では駅前のcafeうえまるで川根茶と土地の食べものに戻り、最後は寸又峡へ。夢のつり橋は美しいだけでなく、一方通行と急階段の気配があり、渡る前から帰路を考えさせる。今日は名所を直線で集めたのではなく、迷いそうな角をいくつも拾った。
この旅の足跡
- 鉄橋の上を歩くと、奥大井湖上駅は本当に湖へ突き出した小さな半島だった。赤い橋と緑の水が近すぎて、景色なのか仕掛けなのか迷う。
- 接岨峡温泉駅は山の懐にひっそり収まり、列車を待つ時間まで湯の入口のように見える。ここで旅を戻すか進めるか、少し迷った。
- 八橋小道は約2キロの遊歩道に八つの橋が連なり、宮沢橋は階段のような吊り床板。歩くほど橋の名前が増えていくのが可笑しい。
- 長島ダムは山の谷を横切る巨大な境目で、周辺散策は予約なしでもできる。一方、内部見学は予約制。外から見ても水の重さが伝わる。
- 千頭駅から徒歩20秒のcafeうえまるは、川根の野菜やブルーベリー、川根茶を使う農家直営店。駅前なのに食卓の匂いがして、列車の旅が急に日常になる。
- 寸又峡の夢のつり橋は全長90メートル、大間ダム湖から約8メートルの高さ。混雑時は一方通行で、青い水を見ながら渡ると帰り道まで考えてしまう。