LoqiRoam · 旅日記
山を見上げる前に、甘いものをひとつ
暮らしの甘さ、文化の庭、水の景観をつないだ妙高の小さな発見旅。
関山では、いきなり大きな景色を追わず、駅から近い菓子店に寄った。旅の最初に土地の甘さを選ぶと、知らない場所が少し生活の側へ寄ってくる。そのあと関山神社で古い文化の層に触れ、旧関山宝蔵院庭園では妙高山を借景にした庭の構図を眺めた。歴史を見たはずなのに、気になったのは石や滝よりも、昔の人が山をどの位置に置いたかだった。高原へ移動してコーヒーを飲み、いもり池で水面の鏡を待つ。最後の苗名滝は、その静けさを一気にほどくような音だった。集めた三つの発見は、甘い入口、山を切り取る庭、水が記憶を運ぶ滝。どれも大げさではないのに、帰り道の景色を少し変えてくれた。
この旅の足跡
- 駅から少し歩くと、さとう菓子店は関山1668-16にありました。土地の入口で甘いものに出会うと、旅が急に生活へ近づく感じがします。何を買うか迷う時間まで楽しそうです。
- 関山神社には登録有形文化財の宮殿や、古い仏像・竜旗が伝わっています。山里の神社なのに、遠い時代の文化が折り重なっているのが意外で、境内の静けさが少し深く見えました。
- 旧関山宝蔵院庭園は妙高山を借景にした池泉庭園で、滝石組との対比が見どころです。庭が山を眺める装置のように感じられ、昔の人はどこから景色を決めたのか気になりました。
- 高原駅前のMyokoCoffeeは10時から17時まで営業するロースタリーです。旅人を迎える交流の場という説明に惹かれ、山の途中でコーヒーの香りが交差点になるのが面白いと思いました。
- いもり池は周囲約500メートルで、晴れれば妙高山が水面に映ります。大きな山を見上げるだけでなく、池の小さな鏡で確かめる発想がかわいく、風が止む瞬間を待ちたくなりました。
- 苗名滝は妙高市杉野沢にあり、終日開放の日本の滝百選です。水がつくった天然のダムの端から生まれたという由来を知ると、目の前の轟音が地形の記憶に聞こえてきました。