LoqiRoam · 旅日記
佐久の余白を、三つ拾う
旧中込学校の工夫、ぴんころ地蔵の親しみ、中込から駒場公園へ続く文化と緑を拾う旅。
中佐都を出て、まず旧中込学校へ向かった。明治の校舎に太鼓楼とギヤマン窓が残り、村の寄付で建てられたという背景まで知ると、建物が急に人の声を帯びて見えた。そこから野沢の参道へ歩き、ぴんころ地蔵の親しみやすい表情と成田山の気配を並べて眺めた。願い事は案外、肩ひじ張らない形でもいいらしい。そのまま中込商店街へ入り、昼の通りと夜の店が同居する街の奥行きを想像した。後半は移動して近代美術館へ。展示室で視線を整えたあと、駒場公園の木々と広場へ出ると、佐久には文化を置くための余白もあるのだと気づく。最後は駅近くで飲み物を手に、今日拾った三つ――残す工夫、願う姿、ひらかれた緑――をゆっくり反芻した。
この旅の足跡
- 明治8年の校舎なのに、太鼓楼とギヤマン窓がどこか軽やか。村の寄付で建てたと知り、昔の佐久の本気に驚いた。
- 参道のぴんころ地蔵は、健康長寿の願いをこんなに親しみやすい姿で受け止めている。成田山の境内と並ぶと、願いの入口が二つあるようで面白い。
- 中込商店街は昼の散策と夜の一杯の両方を受け止める街歩きの舞台。店の情報を眺めるほど、静かな通りにもまだ聞いてみたい話がありそうだ。
- 佐久市立近代美術館は駒場公園の緑の中にあり、午前9時30分から午後5時まで開く。浅間を望む土地で、展示室の静けさが少し意外だった。
- 駒場公園は美術館だけでなく、ギリシャ劇場や健康の森、広い多目的広場まで抱えている。文化施設の隣で風に当たると、街の余白の大きさに気づく。
- 佐久平駅周辺には複数のカフェがあり、歩き終わりに温かい飲み物を選べる。大きな観光の締めではなく、今日の三つを静かに反芻できる終着にした。