LoqiRoam · 旅日記
木の茶色から、漆の深い色まで
奈良井駅から木曽の大橋、宿場の町家、水場、商家資料館へ歩き、木・水・漆の色を重ねた。
奈良井駅では、木造駅舎の茶色と山の緑を最初の色にした。そこから奈良井川へ歩くと、木曽の大橋の大きな檜の曲線が現れ、水音の明るさとよく合っていた。橋を渡って下町へ入ると、格子と長い軒の黒い木肌が続き、店先の小さな色が急に目立つ。宮の沢の水場では、石置屋根や吊りバケツに、きれいな景観だけではない宿場の知恵を見つけた。中村邸で商家の内側をのぞき、最後は上問屋資料館へ。古文書や漆器の深い色を見たころには、駅前で集め始めた色が、町の暮らしと歴史につながっていた。
この旅の足跡
- 奈良井駅は木造の落ち着いた駅舎で、窓口の向こうに宿場町への道が続く。山の緑と木の茶色が、最初から旅の色を決めていた。
- 木曽の大橋は樹齢300年以上の総檜でできた太鼓橋。橋の曲線は大きいのに、奈良井川の水音は素朴で、木の黄色が思ったより明るかった。
- 奈良井宿は南北約1km続く日本最長級の宿場町で、下町には格子と長い軒が連なる。黒い木肌の中に、店先の赤や白が小さく跳ねていた。
- 宮の沢の水場は奈良井宿の町中にあり、切妻の石置屋根と吊られたバケツが印象に残る。古い景観なのに、防火の工夫が今も見えるのが面白い。
- 中村邸は櫛問屋の屋敷で、潜り戸や袖壁、千本格子が残る。外の黒い町家を見たあと中へ入ると、商いの細かな動線まで見えてきそうだった。
- 上問屋資料館には古文書や陶器、漆器など400点余りが展示され、問屋を約270年続けた家の記憶が残る。最後に漆の深い色を見て、駅前からの旅が締まった。