LoqiRoam · 旅日記

池の縁で、光がほどける

駕与丁池の反射から図書館の静けさ、遺跡と竪坑櫓の夕景へ。光の変化が土地の記憶をひらいた。

酒殿を出て、まず駕与丁公園の池へ向かった。駅から近いのに、遊歩道へ入ると車の音が薄くなり、水面だけが空を細かく返していた。南側のバラ園では、花そのものより風車の白さが目に残った。そこから長者原へ歩き、図書館の静かな窓辺でいったん歩みを止めた。明るい外から本の影へ入ると、時間の速さが変わったようだった。さらに戸原の遺跡を調べ、見えている道の下にも館や村落の痕跡があると知った。終盤はシーメイトへ移動した。ウォーキングロードと小さな公園の先に竪坑櫓が立ち、暮らしの場と産業の記憶が同じ夕空に重なっていた。光を追ったはずが、最後には土地の時間を追っていた。

この旅の足跡

  1. 駅から徒歩5分の駕与丁公園は、池を囲む4.2195kmの遊歩道を持つ。水面の反射が歩く向きを変えそうで、まず一周の入口を探した。
  2. 駕与丁公園の南側には風車を目印にできるバラ園があり、春と秋に約2400株が咲く。花の色より、池へ返る夕方の光を見たくなった。
  3. 長者原駅から徒歩2分の粕屋町立図書館は、金曜だけ19時まで開いている。窓辺の静けさへ入ると、外の強い光が薄くなる気がした。
  4. 戸原麦尾遺跡では鎌倉時代から室町時代初期の館や村落の跡が見つかっている。見えるものは少なくても、道の下の時間を想像して歩いた。
  5. シーメイトにはウォーキングロードと8つのポケットパークがあり、旧志免鉱業所の竪坑櫓も立つ。福祉の場と産業遺産が同じ空に収まるのが意外だった。
  6. シーメイトは午前9時から午後9時まで利用でき、敷地には多目的広場となかよしパークもある。夕方の広場では、櫓の線が空の色を細く切った。
地図と足跡で読む