LoqiRoam · 旅日記
駅前から土と山の色へ
吉永駅から喫茶店、古社、八塔寺の山里を経て伊部へ移動し、備前焼の土色を暮らしと信仰の中に見つけた。
吉永駅を出たときは、駅舎と家々の屋根、それから道沿いの小さな看板だけが目に入った。歩いているうちに、駅から約1.9キロの喫茶店へ寄り道できると知り、赤れんがという名前に誘われてひと休みした。そこから神根本の神社へ向かうと、町の明るい色は木々の緑に包まれ、古い信仰の時間に変わった。さらに八塔寺ふるさと村まで進むと、茅葺き民家と寺院の景色が現れ、駅前で集めていた色が山里の土と草の色へほどけていった。列車で伊部へ移動したあとは、窯元とギャラリーの並ぶ通りで赤茶色を拾った。最後に天津神社を訪ねると、狛犬や瓦まで備前焼で、土の色は町の飾りではなく祈りそのものになっていた。
この旅の足跡
- 吉永駅の近くから歩き始めると、駅の素朴な色と住宅の屋根が静かに重なっていた。大きな観光地ではないぶん、最初の一色を自分で見つけた感じがする。
- 吉永駅から約1.9キロの喫茶店に、赤れんがという名前が残っている。名前だけで壁の色を想像したけれど、歩いて確かめたくなる小さな寄り道になった。
- 神根神社は吉永町神根本の1147番地にあり、古い社の記録も伝わっている。木の緑の中にある社殿を思うと、駅前の看板色が急に遠く感じる。
- 八塔寺ふるさと村は、かつて三国の境にあり、今は茅葺き民家と寺院がのどかな景色を作っている。時計を外したくなるという説明が本当に似合う場所だ。
- 伊部の町では、旧山陽道沿いに窯元やギャラリーが並び、土と炎の気配が続く。駅を降りただけで、景色の中心色が赤茶へ変わった。
- 天津神社では、参道の敷石や神門の瓦、狛犬まで備前焼が使われている。焼き物が店の中だけでなく祈りの場所にもいることに、少し驚いた。