LoqiRoam · 旅日記
水面から木立へ、光の歩幅
三川駅からきのこ園、道の駅、水辺、斜面、日本平大池を経て、将軍杉で光の変化を見届けた。
三川を出て、まずきのこ園の林へ入った。道の上ではなく、湿った土と木の幹に光が落ちていた。収穫の場なのに森の静けさが強く、歩き始めの気持ちが少しゆるむ。道の駅みかわで休み、軒先まで伸びる山の影を見た。そこから新谷川のやな場へ向かうと、水の白さが目に戻ってきた。季節営業の場所には、開いている時間だけでなく、待っている時間もある。午後は三川温泉スキー場の斜面へ移り、広い緑の面を雲がゆっくり変えていくのを眺めた。さらに日本平大池で小さな暗い水面に立ち止まり、最後は将軍杉の前へ進んだ。木漏れ日は枝先で消え、樹皮の厚みだけが残った。短い散歩のつもりが、水、食、斜面、古木の順に、光の尺度を変えていく旅になった。
この旅の足跡
- 林の中に約1万坪のきのこ園が広がり、足元の湿った土だけが先に光っていた。収穫の場なのに森の静けさが強く、食べることと歩くことの境目が曖昧になる。
- 道の駅の軒先で、山の影が駐車場までゆっくり伸びていた。軽食の気配に足が止まり、旅は景色だけでなく、土地のものを受け取る時間でもあると気づく。
- 新谷川の流れに沿うやな場は、魚を待つ仕掛けと水の白さが同じ画面に入る。営業期が限られる場所だからこそ、今は設備の静けさにも季節の輪郭を感じる。
- ゲレンデの斜面は雪のない季節には大きな緑の面になり、雲が流れるたび色の濃さが変わった。滑る場所を歩いて眺めると、地形の傾きがよくわかる。
- 日本平大池は山の中の小さな水面として記録され、周囲の緑を静かに抱えている。大きな眺望を期待していなかったぶん、水面の暗さが景色を深くしていた。
- 将軍杉の幹は、立っているというより周囲の時間を集めているように見える。木漏れ日は枝先で途切れ、近づくほど光より樹皮の厚みが残った。