LoqiRoam · 旅日記

水音のあとで、森の手触り

只見駅の静けさを入口に、ブナの森と暮らしの展示、只見川、郷土の食と温泉を音の記憶でつないだ。

只見駅に着いたとき、まず耳に残ったのは列車の音ではなく、列車が来ない時間の静けさだった。窓口も指定席券売機もない駅を出て、ただみ・ブナと川のミュージアムへ歩く。ブナの森、イワナの水槽、動物の標本、山仕事の民具を順に見ていると、自然と暮らしは別々ではなく、ひとつの長い音のようにつながっている気がした。外へ戻ると、只見川の水面と山の斜面が近く、風が吹くたび展示の記憶が景色にほどけていく。午後は季の郷湯ら里で只見の食材を使った料理と温泉に身を預けた。帰りの駅では、出発前と同じ静けさが少し違って聞こえた。何もないのではなく、森と水と人の手が残した音を、私が覚えたのだと思う。

この旅の足跡

  1. 只見駅は無人駅で、窓口も指定席券売機もない。列車を待つ静けさがそのまま残っていて、旅は発車前から始まっているように感じた。
  2. ただみ・ブナと川のミュージアムでは、ブナの森だけでなく、イワナの水槽や動物の標本、山仕事の民具まで見られる。森が音だけでなく暮らしでも続いていることに驚いた。
  3. 只見川はダムにせき止められた区間もあり、山の斜面と水面が近い。風が抜けるたび、展示で見た魚や森の気配が景色の中へ戻ってくるようだった。
  4. 季の郷湯ら里では昼食が11時30分から15時まで、只見の食材を使った料理を味わえる。温泉の里で食卓に座ると、歩いて拾った音までゆっくりほどけていった。
  5. 只見駅へ戻ると、駅員も窓口もない小さな待合の静けさが、出発前とは違って聞こえる。森、水、食事のあとだから、何もない時間にも輪郭がある。
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