LoqiRoam · 旅日記
駅前の色は、山の奥で大きくなった
飛驒萩原の町と酒造、飛驒一之宮の大杉、飛驒小坂の駅・川・巌立峡を高山本線でつないだ。
飛驒宮田を出て、まず飛驒萩原の通りを歩いた。駅前の静けさから宿場町の軒先へ入ると、旅の最初の色は派手なものではなく、古い木の茶色になった。天領酒造では、町の時間が酒の色にも続いている気がして、歩くだけだった気分に小さな味の想像が加わった。 そこから飛驒一之宮へ移動すると、今度は水無神社の大杉の下で立ち止まった。酒造りの文化が、祭りや神社や森の記憶ともつながっているらしい。午後は高山本線で飛驒小坂へ向かい、道の駅で小坂川を眺めながらひと休み。最後の巌立峡では、岩壁と滝がそれまでの色を全部大きくした。駅前で拾った小さな色は、山の奥で景色になった。
この旅の足跡
- 飛驒萩原駅前は、山の緑に囲まれた通りへすぐつながっていた。静かなのに宿場町の名残があり、最初の色は新しい看板より古い軒の茶色だった。
- 天領酒造の店先には、酒を育てる土地の時間がにじんでいた。杉の緑を想像しながら、旅の色に少し琥珀色を足したくなる。
- 水無神社の大杉は、色というより時間そのものだった。境内の木陰は深く、ここで受け継がれる祭りやどぶろくの話まで聞きたくなった。
- 飛驒小坂駅へ近づくと、列車の線路と山の斜面が近く見えた。駅が町の入口というより、山へ向かう小さな合図に見えてきた。
- 道の駅南飛騨小坂はなももでは、小坂川の流れを眺めながら鉱泉粥の話を見つけた。川の青と木造の建物の色に、おなかの安心も混ざった。
- 巌立峡では、灰色の岩壁から水が細く落ち、緑の多さまで強く見えた。駅前で集め始めた色が、最後には人の手では作れない大きさになった。