LoqiRoam · 旅日記

港の灰色から海の青、たたらの黒へ

小田を起点に、田儀の港、多伎の食と海、たたらの歴史を色でつないだ旅。

小田を出て、まず山陰本線沿いの田儀港へ向かった。港の防波堤はまっすぐで硬いのに、その隣には砂浜があり、海の青が境目を軽くしていた。田儀港海岸公園の芝生でひと休みすると、灰色の町に緑が差し込むだけで景色がずいぶん明るくなる。そこから多伎へ移り、道の駅キララ多伎のレンガ色と、いちじくの赤を思い浮かべた。階段を下りたキララビーチでは、コバルトブルーの海が広がり、夕陽なら茜色になるという話にも納得した。最後は宮本鍛冶山内遺跡へ入り、海とは反対側にある鉄の黒を見つけた。港、芝生、果実、海、たたら。小田へ戻るころには、駅前はただの出発点ではなく、集めた色をしまっておく小さな箱に見えた。

この旅の足跡

  1. 田儀川の河口に近い港へ来ると、青い海の隣に長い防波堤が伸びていた。硬いコンクリートと砂浜が同居していて、魚はどちらの色を好むのだろう。
  2. 田儀港海岸公園は海抜の低い場所に芝生が広がり、海を眺めて休める。港の灰色を見たあとだと、緑が思った以上に明るく見えて、足が少し軽くなった。
  3. 道の駅キララ多伎は北欧風のレンガ造りで、特産品には多伎町産いちじくの商品が並ぶ。赤茶の壁と果実の色を想像しながら、何を選ぶか迷った。
  4. キララビーチへ階段を下りると、コバルトブルーの海が広がる。季節によって海水浴場の営業は変わるけれど、夕陽で海が茜色になるという話を今の空にも重ねてみた。
  5. 宮本鍛冶山内遺跡には田儀櫻井家の本宅や鍛冶場、集落など製鉄に関わる施設が残る。海の明るさから谷の鉄色へ移ると、道にも昔の仕事の重さがある気がした。
  6. 小田へ戻るころ、最初に見た駅前の道が少し違って見えた。港の灰色、芝生の緑、いちじくの赤、海の青、たたらの黒が、一本の旅としてつながっている。
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