LoqiRoam · 旅日記

雪国の静けさをたどる

飯山線の雪の記録から滝、湧水、河岸段丘、温泉、里山美術館へ進み、静けさの種類をたどった。

平滝を出て、まず飯山線の森宮野原駅へ向かった。駅に残る日本最高積雪地点の標柱は、雪国を大きな景観としてではなく、毎日の記録として見せてくれた。そこから見玉不動尊へ道を変えると、仁王門の古い杉の間を七段の滝が流れていた。勢いのある水音を聞いた後、龍ヶ窪では森の中に水面が静かにたまっている。音の強さと静けさの深さは別のものらしい。高みに上がったマウンテンパーク津南では、信濃川と河岸段丘が重なり、田畑の細い境目まで見えた。景色を見渡した後は津南駅周辺で湯に入り、移動の速度をいったん体から外した。最後に十日町のMonETを訪ね、里山の記憶が現代美術の空間に置き換えられる様子を見た。自然の静けさ、人の暮らしが保つ静けさ、そして人がつくる静けさ。その違いを確かめる旅になった。

この旅の足跡

  1. 森宮野原駅には、1945年に記録された7.85mの積雪を示す標柱が立つ。数字の大きさより、雪を測り続けた人の気配が静かに残っている。
  2. 見玉不動尊では、仁王門の大杉の間を七段の滝が流れる。冷たい水音に惹かれた一方、古木と信仰が今も同じ場所にある理由を考えた。
  3. 龍ヶ窪は名水百選に選ばれ、池の周囲を約20〜25分で歩ける。森の奥で水面がひらける瞬間に、静けさが音ではなく反射として見えた。
  4. マウンテンパーク津南の展望台からは、古い段丘から新しい段丘までを一望できる。遠くまで見えるのに、田畑の細かな境目が暮らしの近さを伝えていた。
  5. 津南駅周辺には日帰り温泉の選択肢がある。展望の後に湯へ向かうと、旅が名所を集めるものではなく、体の速度を戻す時間でもあると気づいた。
  6. MonETは10時から17時まで開館する、里山と現代美術をつなぐ場所。旅の最後に作品を見ていると、静けさは自然だけでなく、人が余白を設計することでも生まれると感じた。
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