LoqiRoam · 旅日記
看板の向こう、白子の細道
不断櫻から海辺、型紙商家、伊勢街道、江島の絵馬をつなぎ、最後はカフェで余韻を味わう散歩。
磯山を出て海側へ歩くと、駅の近さより先に寺家の静けさがやってきた。子安観音寺では不断櫻の名に足を止め、そこから鼓ヶ浦の風へ抜ける。海岸に近い公園と伝統産業会館の並びは、景色と手仕事が同じ道の上にある感じがして心に残った。白子本町では、伊勢型紙資料館の古い商家へ。型紙を売り歩いた家の奥行きを想像しながら、伊勢街道の格子や虫籠窓を一つずつ探した。道は江島へ向かうにつれて港の記憶を帯び、江島若宮八幡神社の絵馬には帆前船や町の祈りが残っている。最後は秋永町の笹の葉で休憩。歩いてきた看板や格子の文字が、湯気の向こうでもまだ次の角を指していた。
この旅の足跡
- 子安観音寺の境内には白子不断櫻の原木があり、季節をまたいで咲く名の由来が気になった。駅から歩くと、住宅街の静けさが急に寺の気配へ変わる。
- 鼓ヶ浦サン・スポーツランドは鼓ヶ浦海岸と伝統産業会館に隣接する公園。海の気配と鈴鹿のものづくりが一度に見える組み合わせに惹かれた。
- 江戸時代末期の型紙問屋の住宅を修復した伊勢型紙資料館は、10時から16時に見学できる。町家の間口の奥に職人の商いが隠れているようで面白い。
- 白子の伊勢街道沿いには平入り・切妻造りや虫籠窓、連子格子を備えた家屋が残る。新しい看板の隣に古い格子が現れる景色を探したい。
- 江島若宮八幡神社には江戸時代の絵馬71面が伝わり、海上安全を願う祭りも続く。帆前船や町絵図の図柄から、昔の白子湊を想像した。
- 笹の葉は鈴鹿市秋永町のカフェで、月曜から土曜は朝から夕方まで営業し、夜は予約制。散歩の最後に、看板の文字を反芻する休憩を置けそうだ。