LoqiRoam · 旅日記

霧の向こうで、曲がり角を七つ

滝本から御岳山へ上がり、神社、展望、滝、川沿いの美術館を経て沢井の酒蔵へ下る、変化のある寄り道旅。

滝本では、まず山を登る方法から選んだ。ケーブルカーの窓から見える緑は速いのか遅いのか分からず、地面だけが静かに遠ざかっていく。御岳山駅に着いてビジターセンターへ寄ると、予定表より道の分岐のほうが気になり始めた。神社の石段では犬の神様の気配を感じ、長尾平では人の少ない方向にある眺めを拾った。そこから七代の滝へ下ると、景色は空から水へ急に変わる。帰りは同じ道を戻らず、御嶽駅側へ抜けて玉堂美術館へ。山と川を見たあとに、川合玉堂の絵を見る順番は少しずるい。最後は沢井の酒蔵へ歩き、渓谷の水が酒や食事に姿を変える場所で足を止めた。名所を一直線に集めた旅ではなく、角ごとに気分を変えた一日だった。

この旅の足跡

  1. 急な斜面に沿って車体まで傾くケーブルカー。数分で山の高さを稼げるのに、窓の外の緑は妙にゆっくり流れて見えた。
  2. 無料のビジターセンターは山の入口にある小さな羅針盤。9時から16時30分まで、道や自然の情報を拾えるので、ここで予定を少し崩す。
  3. 標高929メートルの山頂に鎮座し、犬の神様でも知られる神社。参道の石段を上るほど、観光地より祈りの場所に近づく感じがした。
  4. 長尾平は神社から少し外れた展望の休み場。ベンチで眺める多摩の山並みは、立派な展望台よりも途中の角で見つけた感じがする。
  5. 七代の滝へは短い距離でも急な下りが待っている。水音が先に届き、岩と木の間から滝が現れる瞬間だけ、山が急に近くなった。
  6. 川合玉堂が御岳で暮らした時間をたどる美術館。展示室を出るとすぐ渓谷の気配があり、絵の中の水が現実へ続いているようだった。
  7. 沢井の酒蔵は渓谷のほとりにあり、敷地内には庭や食事処、十種類ほどを試せるきき酒処もある。最後の曲がり角で水と米の話に着いた。
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