LoqiRoam · 旅日記
空の轟音、池の島、蔵の灯り
飛行機の迫力から城跡、酒蔵、野鳥、チョウへ進み、歴史が現在の食と店に続く伊丹を歩いた。
伊丹を出て、まずは飛行機の近くまで歩いた。芝生の丘を越えて機体が現れるたび、空が急に低くなる。轟音の余韻を抱えたまま町へ戻ると、有岡城跡の石垣が駅前の生活に混ざっていた。大きな歴史が、特別な場所に隔離されていない。その先の市立伊丹ミュージアムでは、旧岡田家住宅と酒蔵の梁を見上げ、伊丹が酒造りの町として積み重ねてきた時間を感じた。少し歩いて昆陽池公園へ出ると、日本列島の形をした野鳥の島が水面に浮かぶ。さらに昆虫館でチョウの羽音へ視点を小さくし、最後は長寿蔵へ。古い道具とクラフトビールの案内が同じ蔵にあり、過去がそのまま今の食事へ続いていた。三つの発見を集めるつもりが、伊丹は一歩ごとに別の大きさの驚きをくれた。
この旅の足跡
- 伊丹スカイパークの芝生の丘から、飛行機が滑走路へ降りてくる瞬間を見た。轟音は大きいのに、通り過ぎると空が急に広くなるのが不思議だった。
- 有岡城跡では、駅前の町に石垣と転用石が残っている。大きな城の名残が、買い物帰りの人のすぐ横にある距離感に驚いた。
- 市立伊丹ミュージアムの旧岡田家住宅・酒蔵は、17世紀の町家と酒造りの道具を今に残す。太い梁を見上げると、展示より建物そのものが語っているようだった。
- 昆陽池公園の池には日本列島を模した野鳥の島が浮かぶ。鳥の動きを追っているうちに、街中なのに視線だけが遠くへ旅していた。
- 昆陽池公園の一角にある伊丹市昆虫館では、チョウ温室が午前10時から開く。水鳥を見たあとに羽音へ向かうと、同じ公園の自然が別の縮尺になる。
- 長寿蔵の酒造り道具の展示を眺め、酒粕料理やクラフトビールの案内を見た。昔の蔵が資料館だけでなく、今の食卓にもつながっているのが嬉しい。