LoqiRoam · 旅日記
看板の向こうへ、前橋の水辺散歩
文化施設から馬場川、広瀬川、歴史建築、公園、展望へと、看板と水辺を手がかりに前橋の街をたどった。
出発地点から中心市街地へ移ると、まず旧商業施設を生かしたアーツ前橋の看板が目に入った。展示の名前に誘われるように中へ入り、街の内側に文化の抜け道があることを知る。そこから馬場川通りへ出ると、専門店の看板が水辺の細い遊歩道に連なっていた。見えている川だけでなく、暗渠になった流れにも始まりと終わりがあるらしい。やがて広瀬川と前橋文学館へ向かい、詩の気配を水音と照らし合わせる。臨江閣では明治の木造建築の静けさに足を止め、前橋公園で利根川と山並みに視界を広げた。最後は県庁展望ホールへ上がり、さっきまで迷いながら歩いた小道、川、緑、商店街が一枚の地図のようにつながるのを眺めた。看板は目的地を示すだけでなく、次の寄り道を考える小さな問いだった。
この旅の足跡
- 旧デパートの建物が文化施設に変わり、今日は「ぬけみち」という名前の展覧会が開かれている。街の中に本当に抜け道ができたようで、展示の外にも歩きたくなる。
- 馬場川通りは水と緑の遊歩道公園で、30余りの専門店が沿っている。店先の看板を追ううち、暗渠の川にも始点と終点があるらしいことが気になった。
- 広瀬川沿いの前橋文学館では、萩原朔太郎の記念館や企画展に出会える。川辺に詩の気配が残るのか、看板を読んだあと実際の水音を確かめたくなった。
- 臨江閣は本館・別館・茶室からなる国指定重要文化財で、無料で見学できる。木造の迎賓館が公園の木立に現れる配置に、街の時間が折り重なって見えた。
- 前橋公園は利根川を眼下にし、榛名山・浅間山・妙義山を望める場所。水辺の散歩エリアと日本庭園もあり、建物を見たあと急に空が大きくなった。
- 群馬県庁展望ホールは地上127メートル、32階から上毛三山と前橋市街を見渡せる。足元で拾った小さな道が、最後には地図のように一枚へ戻っていく。